2005年 8月 の記事

無限遠

フレクトゴンは鏡胴が太く、Kマウントの電子接点を覆うことが利点と以前に書いた。これはその通りだが、ボディに鏡胴後部(マウント側)が直接当たる構造なので、Kマウント+スクリューマウントアダプタの場合無限遠が正確に出ない。遠距離撮影で少し油断するとピントを外すこともあり得る。無限遠までピントリングが回らないという場合は問題だが、ワタシの個体では∞マークの少し手前でピントが合うので、慣れればどうということもない。フレクトゴンで無限遠撮影をすることはそれほどないが、ないがゆえに、いざという時に陥穽が待ち受けている。

寄り

近接撮影について少しオボエガキ
フレクトゴンは確かに寄れる。最短撮影距離の指標は 20cm だが、ヘリコイドはもう少し回るので 15cm 近くまではいくだろうか。フードを装着している場合、被写体への接触を気にしなければならないほどだ。

タムロン SP90mm(52B)はレンズ単体では1/2倍までの倍率なので画面に写し込める領域はフレクトゴンとは大きく変わらない。最短撮影距離は 39cm なので実際にはこちらのほうが撮影はしやすい。また近距離補正が「効いて」いるのでシャープネスも良い。

マイクロニッコール55ミリの場合は焦点距離がタムロンよりも短いが、最短撮影距離が 24cm なのでやはり写し込める領域は似通ったものになる。より大きくきれいにぼけているのはタムロンだが、マイクロニッコールもそれほど悪くない。開放2.8 のマイクロニッコールであれば、ボケ量はもう少し似通うだろう。

寄れる広角として名高い Ai-s 28mm だがヘリコイドはきっちり 20cm なのでフレクトゴンには遠く及ばない。しかし解像は良い。


フレクトゴンは収差の出具合が予想を超えるところに描写の旨味もあるし、難しさもある、といったところか。乱暴な言い方をすればフレクトゴンの寄りとは接写リングやベローズで最短撮影距離を伸ばしている場合と差はなく、中心部の開放ピントはかなり優秀だが総合的な「画質」という点では近接時の収差が少ないマクロレンズに及ばない。「描写」という点で見ると、被写体の素材感によっては面白い感触に仕上がることもあり得るので、優劣はつけられない。

*ist-DS

新宿マップカメラで購入。DA40 ミリとのセット価格にも惹かれたがとりあえずボディのみ。69,800円。実写に割く時間があまりない状況なので正確な把握には至っていないが、概ね好印象。シャッターユニットが *ist-D から変更されたようだが、そのせいかシャッターのキレに関しては D70 よりも落ちる。もっと言えばミラーの上下動の感触が少し気になる。ボディの軽さも影響しているかもしれないし、装着するレンズによっても差異は出るだろう。さほど大きな問題ではない。ファインダーの見えに感激するも、考えてみれば一眼レフはファインダーが命。であるがゆえにファインダーを安く作れば大きく製造コスト減につながるわけだが、廉価であってもファインダーの作りに手を抜かないペンタックスの姿勢は非常に好ましい。D70 にこのファインダーがあれば私的にはさらに望ましいが、今のニコンにそれを期待するのは難しいだろう。
カールツアィス・イエナのフレクトゴン 35/2.4 を装着。重量バランスはあまり良くないがこれは諦めるしかない。フレクトゴンは鏡胴が太いので、K マウントの電子接点がむき出しにならずに済むのは良い。M42スクリューマウントは K マウントよりも口径が小さいので、細身のレンズではそういうことが問題になる。フレクトゴンの写りに関しては、使い方を間違えなければかなり魅力的な絵を作れると言って良く、持っておいて損はない。M42 マウントカメラが欲しくもなる。ベッサフレックスを押さえておくか考え中。。
XRリケノン50ミリとSMC-A50ミリ。共に開放F2。初めての一眼レフレンズがこのリケノン50ミリだったこともあり、50/2 というスペックが私のスタンダード。25年モノのリケノン50ミリはいい加減ガタが出そうなものだがいまだにしっかりしている。久しぶりのKマウントで活躍の場ができた。SMC-A50ミリも15年ぐらい前に新品で購入したモノ。解像ではリケノンに劣るものの、発色が良く、逆光に強いのでカラー仕事ではよく使った。似たような焦点距離ばかりになるが、43ミリリミテッドを導入予定。

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