ようやく手に入れた Ai ニッコール 20mmF4 だが、すでに手元にはニッコール-O 2.1cmF4 がある。比較をしつつ、20〜21mmレンズの今後の配備について簡単にオボエガキ。


20mmF4 は前製品である UDニッコール 20mmF3.5 と比べると非常にコンパクトな作りで、目的であるフィルター径52mmサイズを達成しながら画質の点でも健闘しているとモノの本には書いてある。コントラスト、カラーバランス、シャープネス、この3点に関しては、少なくともバルサムが痛んだ私の2.1cmよりはかなり良い。
デジタル使用では 2.1cm の対称型のレンズ構成は、周辺部における光量低下とピントの劣化という足枷のため、かなり不利である。1枚目の写真を見ても分かる通り、このような条件で 2.1cm を使うのは厳しい。それでも縦位置構図では画面上下に対称型の悪癖が出るので、作図意図によっては使えなくもない。自動的に情緒が加味されるとも言える。


より難しいのは横位置の場合。周辺光量の低下はともかくとして、ピントの悪化は苦しい。縮小図版では少し分かりにくいが、左右のピントはかなりまずいレベル。むしろ、周辺光量よもっと落ちてくれと頼みたくなる。


2.1cm が優位な点は歪まないこと。道路の白線を見て分かる通り。特に横位置では 20mmF4 はどうしても歪みが多くなる。この点は 20mmF3.5や20mmF2.8 もほぼ同じと考えてよい。レトロフォーカスとして良く補正されているが対称形とは比較にならず、通常コストの球面レトロフォーカスでは仕方のないところかもしれない。


こうしてみると 2.1cmを 使う場面が非常に限定されてくるが、狭い路地で建物を撮ることが多いので歪曲の少ないレンズはどうしても必要だ。ライカマウントではフォクトレンダーの カラースコパー 21mmF4 やルサール 20mmF5.6 もあり、歪曲の少なさでは甲乙付け難い。しかしながら カラースコパーはコントラストがかなり高いので日向日陰のコントラスト差が強い場合に使いづらく、ルサールは周辺が 2.1cm よりも落ちないとはいえピントがもうひとつ。
すべてをエルマリート21mmF2.8 の非球面に集約すれば話は早いが、コストを考えるとそうもいかない。ZM ビオゴン21mmF2.8 も良さそうだが、先に ZM ビオゴン28mmF2.8 の導入を考えているのでしばらくは現状で撮影していくしかない。他に気になっているのは(かなり大きくて重そうだが)アベノン 21mmF2.8、(歪曲がかなりあるというが)エルマリート21mmF2.8球面、(ピントはもうひとつという話だが)フレクトゴン20mmF2.8 など。まだしばらくは紆余曲折がありそうだ。