ラ イ ブ ラ リ

どこにいっても赤福から逃れることはできない。鳥羽に着いて焼き貝とてこね寿司を食し得心。やはりこの時期は貝。アワビはさすがに手が出ません。２日目後半は明日以降に。

日本初の海水浴場である二見の地も閑散としていた。もちろんそれはシーズンをわずかに外していることも関係している。賓日館から夫婦岩を経由して海獣メインの二見シーパラダイスに。あかんべえをするミナミゾウアザラシのショーを売りにしている。設備はかなり牧歌的でいなたい感じが好きな向きには良いかもしれない。実はトドのショーを期待していたのだが賓日館に時間を割きすぎてショーを見ることはできなかった。撮影はそれらの海獣たちと無関係にペンギンのみ。

隅々まで抜かりがない。詳細に見ていくと時間がかかりすぎるので大概にしておこう。入館料300円の物件として例のないほど充実している。

階段の親柱も気合いが入っている。板倉白龍作の二見蛙。二見浦では猿田彦神の使いとして蛙が有名とのこと。

千鳥をモチーフにした調度も目につく。欄間をご覧あれ。

襖はさらに豪華に。美しい意匠。

皇族もよく利用した御殿の間の調度。御簾の房もそれっぽい。

採算度外視といった風情がそこかしこに見られる。

大広間。三脚が欲しいところ。明暗さも激しく露出に迷った。

２日目。宿を出て近隣の賓日館（ひんじつかん）へ。明治天皇の母である英照皇太后の宿泊に間に合うように着工。３ヶ月満たない期間で竣工。明治・大正期にかけてと昭和初期の２回の大増改築を経て現在の姿に至る。「賓」日館であることからもわかるとおり、一般客向けではなく歴代諸皇族や各界要人向けの宿泊施設（平成11年まで）だった。現在は資料館として一般公開されている。

内宮からは再びバスで１日目の宿のある二見町へ。かつては伊勢参りの客に賑わったらしいが現在は閑散としている。宿は明治期築の麻野館。宿泊客もほとんどなくほぼ貸し切り。夫婦岩も２度目。まあ普通の岩ではある。隣接の土産物館でさざえ＋赤福。２日目以降は後日公開。

内宮そのものよりもこの橋がけっこう気に入っている。以前の川（五十鈴川）の写真もここから撮影したもの。

外宮から内宮へはバス。おかげ横丁付近で下車。横丁には関心がないので通過。伊勢福本店は相変わらずすごい混みよう。ここもスルー。内宮について何枚か撮影。放し飼いの神獣たちはのんびり昼寝。

伊勢市駅隣の宇治山田駅付近を経由しつつ伊勢神宮・外宮へ。３度目のお伊勢さん。外宮は相変わらず空いている。参道の側にある古い洋館が以前来たときに気になったが、今回改めて確認したらフレンチレストラン（ボン ヴィヴァン）だった。きちんとした味でとても好感が持てた。建物は大正12年築でこれもまた様子がよい。

名古屋経由でまずは近鉄伊勢市駅下車。勢田川沿いに残る古い町並みを歩く。お伊勢参りの人々をもてなすための物資が行き交った問屋街。町並み自体の写真はあまり撮らなかった。むしろその周囲の普通に残っている家々が興味深かった。